海の森、藻場の再生を目指す活動

2021.01.22

藻場は海面下にあるため、私たちが直接目で見ることのできる機会はほとんどありません。

藻場は海の森と呼ばれ、産卵や小魚の成育の場として、様々な海の生き物の生活を支えているだけでなく、水中の有機物を分解して、酸素を供給するなど海水の浄化にも大きな役割を果たしています。

しかし、近年は環境悪化のせいで減少してしまい、大きな問題となっています。
そこで今回は、様々な方法で海の森、藻場の再生を目指している全国の活動をご紹介します☆

「バイオセメントで藻場の再生 和高専 中嶋夢生さん 和歌山県」


和歌山工業高等専門学校の物質工学科5年の中嶋夢生さんが取り組んでいるのは、微生物の力で海の砂を固めるバイオセメントに海藻のアマモの種を混ぜ、海に沈めて発芽させる研究。
時間が経つと、海の中で分解され、もとの砂に戻るバイオセメントは、プラスティックのようにごみにならず、環境を守りながら藻場を復活させることが出来ると期待されています。

「製鉄所が行う海の森づくり 千葉県」


大手鉄鋼メーカー、日本製鉄グループは藻場再生プロジェクトにも取り組んでいます。
日本製鉄の敷地内にある海域環境シミュレーション設備「シーラボ」では、沿岸の海の環境を再現して様々な実験を行っています。磯焼けの回復に効果が期待できる鉄鋼スラグを利用した海の森づくりは全国38箇所で実施されてきました。

「海森モリTV」


江の島の海にかつて生息していたタツノオトシゴが戻ってくるくらいに海をキレイにすることを目標に活動するNPO法人海さくらが取り組む活動の1つ「海創造プロジェクト」。
種を採取し、丁寧に育てて海底に根付かせ、海に森を復活させるプロジェクトです。

海の生き物はもちろん、私たちの生活にも関わっている海底の世界。
とても興味深いですよね!
以上、海の森づくり、藻場の再生を目指す全国の活動をピックアップしてご紹介しました。