海の森
2017.02.20
皆さま、海の中にも“森や草原”があること、知っていますでしょうか?
海の中には、“海藻がつくる森” や “海草がつくる草原”があります。
それらは私たち人間だけでなく、全ての生物にとってかけがえのない大切なものです。
“海藻”かいそう は岩場にはえていて、
“海草”うみくさ は砂地にはえて、花が咲く。
海藻・海草は海の汚濁物を受け止めて、その汚濁物はバクテリアが食べ、そのバクテリアは小エビが食べて、その小エビは…
海の世界の食物連鎖です。
海藻・海草は魚が子孫を増やす産卵場、稚魚が隠れながら育つ場所としても活躍します。
また、アワビやサザエ、ウニなどの餌でもあり、ワカメやノリ、昆布など、私たちの身近な食べ物でもあって、海の世界だけでなく、陸の世界にとっても必要不可欠で大切な植物なのです。
※海草(アマモ)
海の森たちは今、危機にさらされています。
海水の温度は、ここ30年で1.2℃上がっているといいます。
海の生き物にとって、温度が1℃上がるということは、人間にとって4〜5℃上がるということに相当するようです。
地球温暖化による水温の上昇、生活ゴミや投棄ゴミなどによる海の汚濁…
海の森は光合成をして成長していますが、汚れた海は太陽の光を遮ってしまうので、海の森は光合成ができなくなり、やがて消えていってしまいます。
海の森が消えてしまうと、生き物たちの住む場所は奪われ、酸素が減り、地球環境はさらに悪化してしまいます。
海の世界は私たちの生活と密接に関係しています。
海や川、山や森… 自然への敬意と感謝を忘れずに、暮らしていきたいものですね。